情報トライアングル構想について


情報トライアングルとは

情報トライアングルは,広島県の中央部に位置する広島市−呉市−東広島市を相互に接続する公共情報通信基盤です。この地域に集積する産業基盤,学術研究機関などの高度情報化によるポテンシャルアップと,広島県全体の高度情報化の中核を構成することを狙いとして構築するものです。
情報トライアングル形成の目的

(1)情報化による地域経済発展のポテンシャル強化

地域産業の情報化=競争力強化 
テクノポリス法や頭脳立地法等による施策展開の結果,広島中央地域及び国道375号沿線には学術・研究機関や工業団地など多くの産業基盤が集積しており,これらを活かし本地域における「広島テクノバレー」の形成に向けて科学技術と情報通信をツールとした産業振興を目指します。

(2)高度情報化による暮らしやすい地域社会の実現

情報通信ネットワークにより情報通信技術を活用した様々な情報サービスを県民に提供し,教育,医療,福祉,交通,消費活動など日常生活のあらゆる場面で情報が県民をサポートする「くらしやすいひろしま」を実現します。
・快適で豊かな日常生活・地域コミュニティに向けた情報サービスの提供
・活力ある高齢社会に対応した情報サービスの提供
・安全・安心な生活のための情報サービスの提供
情報トライアングルの全体像

(1)情報トライアングルの全体構成

基幹ネットワーク
 情報トライアングルは,道路管理用光ファイバー等を活用して広島−呉−東広島の都市間通信ネットワークを構築する基幹網を基本とし,各地域に配置されるネットワークセンターにATM交換機を設置し,高速大容量通信に対応した公共的な情報通信網として構築します。
ネットワークセンター
 ネットワークセンターは、ネットワークセンター間の高速通信、情報トライアングルへの外部からのアクセスポイントとなる施設です。ネットワークセンターへは,通信事業者回線及びCATV回線等により接続します。
 また,郵政省が研究開発用のネットワークとして整備を行っているギガビットネットワークに接続し,全国的な共同研究を可能にするとともに,インターネットへの接続を可能にするなど活用性の高い通信網を提供します。

(2)高速基幹情報網の構築

 情報トライアングルを構成する広島市−東広島市間の国道2号,広島市−呉市間の国道31号,185号に情報BOXを平成11年度中に整備し,道路管理用光ファイバーを布設します。この情報インフラを活用するとともに,学術研究機関が集積している呉市−東広島市間に,県が公共的な情報通信基盤として自設回線を整備することによって,本地域に高速の基幹通信網を形成します。
 さらに,サイエンスパーク内にも高速通信網を構築するとともに,ギガビットネットワークとの接続により研究開発の高度化を図るなどネットワークのポテンシャルを高めるため広島大学等とも接続します。

(3)ネットワークセンターの整備にかかる役割分担とその効果

ネットワークセンターの機能と整備場所
 ネットワークセンターは,情報トライアングルへのアクセス機能に加えて,情報の蓄積・提供,ネットワーク管理などの機能を果たす施設であり,県が平成11年度に広島市・呉市・東広島市に設置します。
ネットワークセンターのサービス内容
 大容量のデジタル通信
   ・画像データなどのような大容量のデジタル通信を可能にします。
 情報トライアングル内にVPN(仮想専用線)を構築
   ・利用形態に応じてVPNを構成し,セキュリティの高い地域間ネットワークを形成します。
 LANの複合利用
   ・様々なLANを相互接続することにより,多様な情報交流を可能にします。
 情報蓄積・提供機能
   ・様々なネットワークを通じて情報が蓄積されるとともに,蓄積された情報を利用者に提供することを可能にします。
情報トライアングルの活用例

(1)産業振興面での活用

産業分野においては,情報通信技術の発達とともに産業の高度化・高付加価値化が進展しています。情報トライアングルによって,大量のデータの通信(例:CADデータ),情報関連産業の振興,ニーズに応じた高度な商品開発等を行うことが可能になります。

(2)学術研究・教育分野での活用

高速大容量のネットワークである情報トライアングルを利用することにより,学術研究分野においては,多量なデータを用いて複数の研究機関で解析・分析を行う研究や,高速性を活かし大型計算機を使用した研究,画像データを用いた共同研究等が可能になります。教育面では双方向での遠隔授業や学校間の生徒同士の情報交流などが可能になります。

(3)医療福祉分野での活用

医療分野では,情報トライアングルを利用することにより遠隔医療・在宅医療の推進,医療情報の共有化,遠隔病理画像診断,ネットワークによる健康相談などの利用が可能となり,安全で安心した生活環境が提供されることとなります。

(4)行政の情報化

行政分野においては,行政情報の相互共有,ネットワークによる行政手続きの推進や各種相談サービスの実施,市町村連携など広域でのサービス提供などが可能になります。

(5)道路管理・道路利用の高度情報化

道路管理の面では,道路情報収集、伝達の高度化・効率化(画像データを含む),情報の大容量化,データーベース構築の高度化・効率化,ITS(高度道路交通システム),建設CALS情報の有効活用などが促進されます。また,道路利用者は,リアルタイムの道路関係情報の入手,特殊車両などの大型車等の通行可能ルート検索などを利用できるようになります。  
情報トライアングル整備に係わる役割分担

情報トライアングルは,高速伝送路やネットワークセンターなどの基盤施設によって構成されますが,アプリケーションや情報受発信端末などその利活用を含めた整備が必要であることから,公共(国・県・市町村)および関連団体などさまざまな機関の役割分担・協力が不可欠です。

(1)官・民の役割分担

 情報トライアングルは,広島地域の高度情報化を図り,地域産業の活性化と暮らしやすさを提供する公共の情報通信基盤として整備を進めるものです。情報に対するニーズは,情報化社会のメリットを利用者が理解することで多様化するとともに増大するため,地域の高度情報化には誰もが利用しやすい基盤を整備することが第一に必要といえます。先行的に情報通信基盤を整備することの意味はその点にあります。
 一方,民間の情報通信事業は需要に見合った投資を行い,市場原理に基づいた通信サービスを拡充することが役割であり,情報トライアングルに触発された需要に対応し,新たな通信網の整備やサービス内容の拡充が期待されます。
 情報トライアングル整備における官・民の役割は,官(国・県・市町村)が基盤整備の一部を担い,各種の公共アプリケーションの整備を促進するなどにより情報化社会進展への足がかりを作り,民(事業者)がこれを拡充させていく,このような手順により広島地域の高度な情報基盤を官民の協力により形成することが重要であると考えています。

(2)利用者への期待

 情報トライアングルの利用者は,様々なネットワークを活用して情報トライアングルに参加することになります。利用者の役割としては,今後開始される社会実験において自らのニーズに基づき,積極的に実験に参加し,より活用性の高いネットワークに向けての提案を行うことでだと考えます。
 また,研究開発活動・企業活動・日常生活等のツールとして情報トライアングルで提供されるネットワーク環境を活用し,情報トライアングル地域さらには県全体の社会経済全般のポテンシャルアップを目指すことが期待されます。

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